生きいそぎへの抑止力。
生きいそぎ。
自分を優先出来ない環境だった。
世間体や固定概念などのしがらみが強かった。
不安や危機感から頑張り過ぎてしまう。
色んな理由があるが、私は生きいそぐのが癖だ。そんな自分に言い聞かせる様に、ある種戒めの意味を込めて生まれた言葉でもある。
人生には余白が必要だと思う。走りっぱなしだとどこかでバテる。私の様に。仕事やお金も大切だが、自分の身体や心よりも大切な事なんてない。
私の生きいそぎの人生に余白をもたらしてくれたのが珈琲だった。珈琲を焙煎してる時、珈琲をじっくり淹れている時、珈琲を味わっている時。時間が止まる。何かに集中する時間や、ストレスから解放されるぼーっとした時間など、それが私の言う人生の余白だ。
私のひきこもり時代の話を少ししたいと思う。
人間関係や仕事がきっかけでうつ病になり、今思うと人間不信だったんだろうと思うが、外に出れば自分が攻撃される感じがして、気がついたらひきこもっていた。それでも外に出たり、人との繋がりを求めたりする気持ちは捨てきれず、主にネット上で生活していた。外に出るのは、タバコを買いにコンビニに行く時だけ。
そんなひきこもり生活に変化があったのは、珈琲に沼った事だ。幸運な事に、右も左もわからない珈琲初心者な私に、珈琲の「こ」の字から教えて下さる珈琲豆屋さんとの出会いがあった。
それまで苦くて飲めなかったのに、自分で淹れた珈琲はこんなに風味豊かで美味しいのか、という事を知り、もっと知りたいと思う様になった。
気が付いたら毎週の様にそのお店に通い、その度に違う珈琲豆を買い、色んな珈琲を自分で淹れた。新しい珈琲豆を買うために外出したり、お店の方と会話をしたり、外に出る時間が増えた。
珈琲が、私を外に連れ出してくれたのである。
そして今でも、珈琲は私の人生の余白であり、生きいそぎがちな生き方の〝抑止力〟になっている。
今、過去の私と同じ様に、人間関係で悩み、ひきこもり生活をしている方は多いと思う。人生における余白はその人それぞれ違うと思うが、自分の経験や珈琲が、自分と同じ様に悩む方のきっかけになれたら…
そんな思いもありこのonline storeを立ち上げた。
現代は便利な世の中で、わざわざ外に出なくても、スマホ一つで色んなことが出来る。珈琲屋さんに行かなくとも、珈琲豆を買う事が出来る。
私と似たような境遇にある方には、ぜひかなめ珈琲を手に取ってもらいたい。
少しでも興味を持って頂けたら、ぜひお気軽に問い合わせして下さいね。
誰かの〝抑止力〟にもなれますように…